ALFP報告会 移民問題とメディアー虚像と現実
3月16日(水)午後7時-9時 国際文化会館 講堂 (日英同時通訳付)
共催: 国際文化会館、国際交流基金
マヘンドラ・ラマ(ジャワハルラル・ネルー大学経済学教授、シッキム州長官付経済問題チーフアドバイザー〈インド〉)
アン・リー("Linking Media and Research: A Migration Case Study"プロジェクト・ディレクター、Kuali Group芸術監督〈マレーシア〉)
司会: 竹田いさみ (獨協大学教授、ALFP諮問委員)
ディスカッサント: 梶田孝道 (一橋大学教授)、 木村文 (朝日新聞記者)
メディアのあり方と移民問題を事例にした研究調査を関連づけた共同研究プロジェクト "Linking Media and Research: Migration Case Study"は、中国、インド、韓国、マレーシア、フィリピン、タイ、そして日本の7ヶ国の外国人移住労働者に関するメディア報道についての比較調査を含めた、国境を越える移民問題を扱ったもので、2001年度のアジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム(国際文化会館・国際交流基金共催事業、通称:ALFP)のフェロー自身のイニシアティブによる初めての試みとして、ごく最近その一連の研究を終えました。
外部から3名の研究者の協力を得て、ALFP2001年度フェローは、アジア地域の将来にとって最重要課題のひとつであると考えられる移民問題、特に、メディアによる取り扱いと一般市民の受け止め方や政府の政策との関係に注目し、その検証を行いました。フェローたちが2001年当時考え、プロジェクトが完了した現在さらに強く確信したのは、メディア、世論、国の政策立案と移民への対応は一つの車輪の輻のようなもので、より正確な情報と配慮に満ちた責任ある報道環境によって好影響をもたらすことができるということです。そして、このプロジェクトは、メディア情報キットという形での具体的な成果を伴いました。
このトランスナショナルな研究は、移民問題と情報発信の主流をなす組織(新聞社やテレビ局)によるその報道姿勢に関する各国の報告を含め、1)歴史・文化、2)社会・政治、3)経済、4)安全保障・戦略、5)報道の傾向といった移民問題に関わる5つの重要な要素を網羅しながら、南アジア、東南アジア、東アジアにおける国境を越えた人の動きの主な動向に関する俯瞰図を提供しています。メディアはとかくセンセーショナルな報道で批判をあびますが、ALFP2001のフェローたちはジャーナリストたちがどのような情報源をもとに報道しているかというだけでなく、どのような制約を受けながら報道しているのかについても注目することが重要であると考えました。
この報告会では、プロジェクトに参加した二人のフェローにこれらの研究過程と成果を報告していただき、また、お二人のディスカッサントをお迎えし、このようなボーダレスな取り組みとしての研究プロジェクトの意義についてコメントをしていただきます。
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参加ご希望の方は、国際文化会館企画部までお申し込みください。
(e-mail: program@i-house.or.jp)入場無料。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム事務局