発表者:ジュクタルジャ(東京外国語大学大学院)
題目:「20世紀前半、青海地方で活動した軍閥
─馬歩芳がはたした役割を中心として─」
概要:青海地方は清末から共産党が政権を握るまで馬氏一族が支配したが、中国政府の公式見解では、馬氏一族は「悪」として扱われる。その評価は、軍閥としての活動だけに注目したことによるものである。しかし、彼らは軍隊で自らの基盤を固めると同時に、近代化諸政策を実施し、高度な自治権を手にした。本発表では、馬氏一族が青海地方で隆盛できた理由を示しながら、馬歩芳が実施した諸政策を検証し、青海地方の近代化の源を探ることを試みる。
発表者:阿部朋恒(首都大学東京大学院)
題目:「草原における「環保」の論理と影響-青海省の事例をもとに-」
概要:環境問題は、中国においては前世紀末頃から急速に重みを増しつつある課題となっている。政治的課題として巨額の資金が用意されることによって「環保」は広範な人々にとって実体的に立ち現れ、したがって「環保」に対する解釈および対応ともに様々なかたちを見せている。今発表では、青海省における「可可西里」および「三河源」自然保護区における「環保」を、①その論理と社会理論としての環境思想との対応関係、②当該地区に暮らす人々にとっての変化、という視点から見ていく。①では「公正」と「公共性」の論理が設定する枠組みからは「われわれ」の認識論的範囲が指し示され、②では政策としての「環保」に対する地域住民の能動的/受動的な関与の可能性を検討していく。
日時:6月29日(金)18:00-21:00
場所:東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム2
http://www.c.u-tokyo.ac.jp/jpn/kyoyo/map.html#a
主催:駒場チベット研究会
来聴歓迎。なお、当日のレジュメの準備などの関係上、出席を確認させて頂きますので、参加ご希望の方は前々日までに広池真一(guangchi@hotmail.com)までご連絡をお願いいたします。