【開催趣旨】 日本語と中国語の翻訳は、漢字語を媒介するため、同じ語句を使えるというメリットがある半面、微妙に食い違う語句もあるため、たやすいように見えて実は相当に 難しい。一読して訳文だとわかる場合も多い。中国学に関する日本の著作を英語など 他の言語に翻訳する場合の難しさはさらにいうまでもなく、中国について書かれた 洋書を翻訳する難しさもまたしかりである。だが、翻訳なくして学の交流や伝播はあ り得ず、研究の対外発信が要請される昨今、翻訳の意義はますます大きい。今回のシンポジウムでは、これまで中国学にかんする翻訳を精力的に進めてきた 三名の専門家(講師紹介は次頁参照)を講師に迎え、翻訳の意義、翻訳するものの選 択、そして翻訳の技量や奥義について、縦横に論じていただく。あわせて、この 5 月 に数多くの訳書を残して急逝した袁広泉氏(江蘇師範大学副教授、元京大人文研客員 准教授)の訳業を検証し、その功績をたどる。
【実施要領】
日時 2020 年 10 月 31 日(土)午前 10 時半開始
場所 京都大学人文科学研究所大会議室を中継会場とし、ZOOM を用いてオンライン開催
公開開催、参加事前申し込み要
主催 京都大学人文科学研究所附属現代中国研究センター
【プログラム】
第 1 部 シンポジウム「中国学研究と翻訳」(会議言語:日本語)
10:30-10:40 開会挨拶・趣旨説明(石川禎浩 京都大学人文科学研究所教授) 10:40-11:10 「"日本語は難しいでしょう"と言われて:日本の中国研究を英訳してきた者の視点」(ジョシュア・フォーゲル カナダ ヨーク大学教授) 11:10-11:40 「どのような訳書を読者に届けるか――ルポルタージュから博士論
文まで」(伊藤真 翻訳家・東洋大学非常勤講師)
11:45-12:25 「四面雲山皆入眼、万家煙火総関心:奇才袁広泉氏の訳業を振り返って」(楊韜 佛教大学准教授)
昼休みを挟み
第2部 気骨ある翻訳家の急逝を悼んで――袁広泉さんを偲ぶ