本プログラムは、これまでJASSOからの支援を受けつつ実施してきた琉球大学の「沖縄と台湾の法学学生交流プログラム」を発展させ、法律学を学ぶ学生を中心に、東京大学及び佐賀大学を新たに加えて実施する日本・台湾学生交流である。通常教員からの講義を受動的に聴くことが主となる法学学生に、自発的な勉学・研究の手がかりと動機を与え、それによって特に東アジア地域における法制度の理解を深めるとともに国際的視野・感覚を磨き、また地理的にも近い日本を見直すきっかけとし、以て今後の法学学習や研究、若しくは就職にあたっての土台を築こうとするものである。派遣先大学においては、日本及び台湾の学生が自らの研究について相手国の言語で報告を行い、参加者全員で討議する共同セミナーを行い、成果を論文集にまとめる。そうした活動を通して、自ら主体となって事業を進め、東アジア法圏の現代的諸問題を主体的・積極的に捉え、分析することのできる、国際的視野の基本を身につけた人材の育成を目指す。更に、我が国は歴史的に欧米諸国から法体系を継受し、今日でも欧米の法制に関心が向けられることが多いが、それ以外の地域の法制への関心を開く契機ともなる。