今回は多少、趣向を変え、共通のテーマを立てて気鋭のかたがたが集うワークショップ風の開催といたします。
日中戦争から太平洋戦争にかけての時代にあってモダン文化の中心ともなった日本/中国の映画とその社会についての注目の研究書、宜野座菜央見『モダン・ライフと戦争――スクリーンのなかの女性たち――』(吉川弘文館、2013)・晏妮『戦時日中映画交渉史』(岩波書店、2010)の著者たち、さらにプロレタリア文学からエロ・グロ・ナンセンスといったまさにモダンと戦争の時代の日本文学研究で知られる島村輝氏を討論者に迎えます! 多様なかたがたからの刺激的な介入を歓迎します(参加無料、申し込み不要)。
●日時:2014年6月13日(金)16:30~18:30
●場所:一橋大学・第三研究館研究会議室(東キャンパス、JR 中央線国立駅南口より大学通り左側沿いに徒歩約7分)
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html(建物47番)
◎講師:宜野座 菜央見(明治大学・大阪芸術大学兼任講師:近代日本史)
「モダン・ライフ映画が提起するもの:見えない中国・日本社会の二重構造」
大衆文化が活気づいた1930年代。日中戦争下、日本映画は戦争映画で戦場と銃後をつなぎながらモダン・ライフを描く映画を提供し続けた。この現象が示唆するのは何か、『モダン・ライフと戦争』が論じなかった点を報告する。
◎講師:晏 妮(アンニ)(一橋大学社会学研究科客員教授:比較映画史、映像学)
「越境する映画、引き裂かれた表象:戦時日中映画交渉に見るジェンダー」
欧米一辺倒だった日中両国映画界は、日中戦争期に非対称の関係下で接触を開始、映画製作や輸出入を行った。戦争相手国に進出した作品における表象とスター女優の身体に絞って、ナショナリズム、コロニアリズムとジェンダーの視点をいれて多角的に検証する。
ディスカッサント:島村 輝(フェリス女学院大学文学部教授:日本近代文学)
司会:坂元 ひろ子(一橋大学社会学研究科特任教授:中国近現代思想文化史)
●終了後、懇親会を開催します。参加希望の方は6月6日(金)までに下記問い合わせ先にご連絡ください(詳細未定)。
●お問い合わせ先:ジェンダー社会科学研究センター cgrass(a)soc.hit-u.ac.jp
((a)を@にかえて送信してください。)
●HP http://gender.soc.hit-u.ac.jp/