平成25年度ASNET科目/文化・人間情報学特論Ⅰ
「東アジア・植民地主義・歴史認識—身体に刻まれた「記憶」と「記録」を手がかりに—」
東アジアをめぐる歴史認識問題をめぐり、国家やイデオロギーから自律した「あいだ」に立ち、「和解のための議論」の「土台」を築こうとする一部研究者の良心的活動が、近年は、内外からのさまざまな困難に直面させられている。
本授業ではSNSを含むメディアの中に「不信と怒りの連鎖」を読み解きつつ、実際にプロジェクトを推進している二名の外部講師を招いてお話を伺うことで、これからのアジア研究者に求められる倫理、また知性とは何か、歴史の負の連鎖を断ち切ることで研究という営みがそれぞれの「国益」に資するために今後とるべき戦略のあり方について、ともに思索してみたい。
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【場所】:
情報学環本館7階第一演習室
【授業計画】:
月曜3限(13:00-14:30)
以下の要旨に沿って進める
1. 何が「和解のための議論」の「土台」作りを阻害するのか?
朴裕河の「理解」、浅羽祐樹の「悪魔の代弁人」を手がかりに
身体に刻まれた歴史―その「記憶」と「記録」を読み解くこと
2. ケース・スタディ
1)「従軍慰安婦写真展」をめぐって(浮葉正親・名古屋大学)
「生身の人間」の、個の身体に刻まれたスティグマを読み取る
2)「アジアがんフォーラム」の取り組み(河原ノリエ、東京大学)
がんが、アジアで、グローバル・ヘルス・アジェンダとなるために
3.まとめと補足
「グローバル記憶文化」(キャロル・グラック)の視座から再考する
【授業の方法】:
講義と演習
【成績評価方法】:
受講態度(出席、ディスカッションへの貢献度)、レポート
*レポートの課題は初回に指示する。その作成を念頭におきながら授業に参加すること。