【趣旨】
今年は日中平和友好条約締結35周年にあたりますが、ここ数年の日中間の緊張状態のため、友好的なイベントはほとんど行われていません。一方、各メディアによって日中双方のイメージが、やや一方的に報道され、日中間で嫌中・反日感情が異常に高まっていることは日頃肌で感じるところでしょう。もとより巷間では、自分たちの感情を確認するためだけの偏見に満ちた中国論が、相変わらず蔓延っています。
しかしながら、中国の国際的プレゼンスの拡大に伴い、ひとかどの研究者による一般向けの中国論も出版されるようになりました。そこでは、近現代に限らず、近世からの中国社会を日本と比較するような傾向も見られます。これらを踏まえ、いきおい感情に流されがちな日本社会の中国イメージに対し、私たち人文学の中国研究者、とりわけ近現代文学研究者には、どのような発信ができるのでしょうか。私たちの研究を通して、教室や市民講座で学生や一般の人びとに対し、何を語れるのか、語るべきなのか、考え直してみたい。当日は特に歴史・思想専門の研究者を交え、「中国」イメージを再検討しながら、議論を深めたいと思います。
【日時】
2013年11月3日(日)14:30 開場
【場所】
東京大学駒場キャンパス(京王井の頭線・駒場東大前駅下車、徒歩1分)
【プログラム】
第一部(懇話会)15:00-18:00
場 所: 18号館ホール
参加費:1000円
総合司会: 代田智明(東京大学)
1. 問題提起(各25分)
① 鈴木将久氏(一橋大学) 専攻・近代文学
② 坂元ひろ子氏(一橋大学) 専攻・近代思想哲学
③ 岸本美緒氏(お茶の水女子大学) 専攻・近世史
<コーヒーブレイク>
2. パネルディスカッション(40分)
司会+鈴木・坂元・岸本各氏
3. フロアーとの応答(40分~50分)
第二部(懇親会)18:30-20:30
駒場ファカルティハウス・セミナー室
参加費: 6000円(教員)、5000 円(院生)
懇親会参加ご希望の方は、FZR03156[at]nifty.ne.jpまでご連絡ください。
【主催】
中国現代文学研究者懇話会世話人
北岡正子(代表)、岩佐昌暲、佐治俊彦、小谷一郎、青野繁治、代田智明、宇野木洋、松浦恒雄、西野由希子、白井重範(事務担当)