新刊紹介・『シリーズ20世紀中国史2 近代性の構造』
シリーズ20世紀中国史3 グローバル化と中国
飯島 渉, 久保 亨 村田 雄二郎 編
2009年09月上旬刊行予定
内容紹介:日中戦争,第二次世界大戦,朝鮮戦争,東西冷戦が続く苛烈な環境下,中国は,すでに1930年代の国民党政権時代から統制計画経済を軸にした国づくりに望みを託し,50年代以降,共産党政権の下で大躍進,さらには文化大革命という苦い蹉跌を繰り返した.それに対し70年代末の転換以降,グローバル化(中国語の全球化)に対応し「改革・開放」の新たな国造りが進んでいる.本巻は,政治システムと政治過程,思想と文化の空間,社会経済と民衆,という三つの側面から,その全体像を歴史的に明らかにする.
総論 グローバル化の奔流と主体としての中国 久保 亨(信州大学)
第Ⅰ部 政治システムと政治過程
1 社会主義下の党・国家と社会 高橋伸夫(慶應義塾大学)
2 大陸と台湾の一党独裁システム 松田康博(東京大学)
3 戦後の国際環境と外交 川島 真(東京大学)
4 近代法制の形成過程 高見沢磨(東京大学)
第Ⅱ部 思想と文化の空間
5 リベラリズムとナショナリズム 水羽信男(広島大学)
6 言論・出版の自由 中村元哉(南山大学)
第Ⅲ部 社会経済と民衆
7 近代的企業の発展 富澤芳亜(島根大学)
8 農村社会から見た土地改革 山本 真(筑波大学)
9 生殖コントロールとジェンダー 小浜正子(日本大学)
10 統制と開放をめぐる経済史 久保 亨(信州大学)